阿修羅ガール (新潮文庫)

阿修羅ガール (新潮文庫)



最高に面白い。文体の妙として、ほぼ完璧な小説。三島由紀夫賞受賞の本作だが、太宰治の名前が浮かんだ。
何も語ることはないし、もういいから、とにかく読んで欲しいとしか言えないが(しかし、薦めてみるとけっこうみんな読んでた)、一点だけ、


2ちゃんを小説に登場させるのは、難しい。


2ちゃんというか、ネットというか。
小道具としての「ネット」にこの作品以上のクオリティーを求めると、「電車男」になってしまうのだろうか。まだ可能性はあるだろうか。
本作以降の日本文学にとって、この点が重要課題。