風の歌を聴け」からはじまって、三部作を追い、そして「ノルウェイの森」を読み直してる。こうして続けて読むと「ノルウェイの森」がいかに異色作であるかが、よくわかる。羊のめぐる冒険のあと、一度死んだ人間の生への回帰。生きることの混乱と不安、意思としてのエロスがこの作品には凝縮されている。悲痛だ。